セールスアカデミーでは、東京オフィス、福岡オフィスの2つの拠点を中心に、毎年全国各地で新入社員教育、新人研修を行っています。講師が各地の企業様にお伺いして行う研修もあれば、様々な企業様にご参加いただく公開型の研修もあります。そんな中で、多くの経営者様や人事・教育担当者様から、「地域によって新入社員の傾向が異なる」というお話を伺うことがあります。ここではそんな皆様からいただいたお声を元に、「東京の新入社員は他の地域の新入社員と比較してどうなのか」をまとめてみました。
※あくまでいただいたお声をまとめた内容であるため、すべての企業様にあてはまるわけではありません。またセールスアカデミーとしての考え方ということでもありません。参考情報としてご覧下さい。
優れている点
優秀な人材が多い
- 全国各地で採用を行っているが、東京の人材は優秀な人である確率が高い。入社直後に「学生時代に経験したこと」を聞いてみると、インターンシップやボランティア等、アクティブに活動している人が多いから、そういった経験を積み重ねることで、レベルアップしていることが要因かもしれない。(IT、教育担当)
- 東京の新入社員は、就職活動にも力を入れてきた人が多いのか、他の地域と比較しても、入社したときからいわゆるデキる社員が多いイメージはある。何が理由かを考えたときに、東京は人口自体が多いため、応募者も多く、競争を勝ち残った人が採用されるため、必然的にレベルが高くなっていると言えるかもしれない。(不動産、経営者)
- 全国各地で採用活動を行っているが、東京採用で入社した人は優秀な人材が多い。もちろん他の地域で採用した人の中にも優秀な人はいるが、平均的に東京の人が群を抜いているイメージはある。(小売・サービス業、人事担当)
全国展開をしている企業の方から、東京の新入社員は優秀な人が多いという声を多くいただきました。学生時代の活動内容や、就職活動の厳しさ、人口の多さ等、様々な要素が起因しているのかもしれません。
向上心がある
- 東京に本社がある企業と、福岡に本社がある企業の両方の経営を行っているが、東京の社員は向上心が高い人が多い。「トップに上り詰めてやるぞ」とか「絶対にNO.1になりたい」というタイプは、東京の企業の新入社員の方が多い。福岡の企業の新入社員の方が、のんびりしているタイプが多い。(医療、経営者)
【参考】福岡の新入社員の特徴
- ずっと関東の大学にいた人と地方の大学から来た人との間では、新入社員研修のときからすでに差があるように感じる。地方から来た人の方が向上心が低いというわけでは決してないが、人一倍向上心が高い人は、関東の大学に通っていたというケースが多い。もちろん人による部分が大きく、あくまで印象論ではあるが。(金融、教育担当)
- 「こういう業務をやってみたい」「こんなやり方はどうですか?」といった、新たな視点だったり新しい発想を持っている人は、東京の人材の方が圧倒的に多い。何が違うのかを考えてみると、向上心というところに行き着く。「将来はこうなりたい」「いずれこれを成し遂げたい」といった大きな目標がある人は、向上心も人一倍高くなる傾向にあると思う。(建築、教育担当)
働く上での向上心が高い人材が多いというお声も多く聞かれました。東京は日本の首都であり中心地であるだけに、上を目指す人が多く集まってくる土地であることもその理由の一つかもしれません。
忙しいことに慣れている
- 会社自体がわりとハードワークで相当忙しいのだが、そのあたりに免疫のある人が多い気がする。学生時代のアルバイト経験を聞いても、かなりハードな仕事をしていたという人も多く、そのあたりを覚悟して入社してきた人が多い。東京という市場はスピードが早いため、このあたりにすぐに慣れてくれる人だとありがたい。(通信、教育担当)
- 業界的に業務量が多く、毎日のように残業をしている人の割合が高いのだが、良くも悪くもそのあたりに対応できる人が多い。話を聞いてみた中では、親、家族が厳しい環境で仕事をしていて、それを当たり前と思って育ってきたという人もいる。一方、地方ではそこまでハードな働き方をしている人は多くないため、地方出身者は忙しすぎる環境に対して抵抗を抱く人も多いのではないかと思う。このあたりは、地域特性による違いがそれなりにあると思う。こういう時代なので、東京の方が良いというわけではないのだが、忙しさに耐えきれずメンタル不全に陥ったり、辞めてしまったりするリスクを考えると、耐性はあった方がありがたい。(教育業、人事担当)
- 当社では「東京本社は他の拠点の2倍忙しい」と噂がされているくらい、本社の仕事は忙しい。当然、そこで働く新入社員は、地方拠点で働く人と比べて忙しいことに慣れる人が多い。本社から他の拠点に異動になった社員は、「仕事ができる」と言われることも多いので、忙しい環境で働くことで、スキルや能力は確実にアップすると思う。(人材紹介業、人事担当)
とにかく忙しい街・東京。地方と比較しても平均的な残業時間も多い傾向にあります。そのためか、忙しいことに抵抗がない人が多いという声も聞かれました。ただ時代の流れとして、残業を減らしたり、有給休暇を取りやすくする企業が増えている傾向にあります。忙しいことに慣れていることは良いことですが、このあたりの価値観についても、変化していくことが求められるかもしれません。
残念な点
自己主張が強い
- 東京の新入社員はよく言えば向上心があるのだが、悪く言えば自己主張が強いとも言える。自分の意見をしっかりと言えるのは良いことだが、周囲とチームワークを発揮することも必要だから、このあたりのバランスを持ってもらいたいと思う人もいる。(医療、経営者)
- 新入社員の頃から上司や先輩に対して意見をする人は、東京の社員が多かったりする。正直なところ「ごちゃごちゃ言わずにまずはやってみて」と言いたくなることもあるが、それを言ったら言ったで反論してくることも想定されるので、教える側としてはやりづらい。(WEB、教育担当)
- 自己主張が強い、我が強い人が多い。はっきりと物事を言う力は必要だとは思うが、社風がわりとほんわかしているので、TPOをわきまえてもう少しうまいことやってほしいなと思うときはある。また当社が英語や中国語を使う事業を展開しているのだが、地方出身者と比較して帰国子女の割合が多い傾向にあるため、そのあたりが要因となっているのかもしれない。海外の方が、自己主張をすることを良しとする文化にあるので。(メーカー、採用担当)
向上心が強いことの裏返しなのかもしれませんが、自己主張が強い人が多いというご意見も多くありました。自分の考えをしっかりと伝えることは良いことですが、社会人として働く上では、周囲との関係性も考えながら、うまくやっていくことも求められると言えます。
離職者が多い
- うちは全国に支店があるが、ここ何年も、東京本社の離職者が圧倒的に多い。新入社員のうちに辞めてしまう人も一定数いる。これは東京本社の厳しい労働環境も要因なのかとは思うが、「転職はせずに、生涯自社で働きたい」というタイプが最も少ないのが東京であることが一因である気もする。地方の方が、安定志向で「のんびりと働きたい」という人が多い。(住宅、人事担当)
- 飲食業は入社1年以内に退職する人が多い業界ではあるのだが、他の地域の店舗と比較しても、東京の店舗はすぐに辞める人が多い。東京には飲食店も山ほどあり、他に務める先がいくらでもあることや、他の会社から声がかかるヘッドハンティングのようなケースも多いことがその要因かもしれない。(飲食、人事担当)
- 新入社員の頃に辞めて、そのまま独立した社員がいた。意識の高い社員であったため、すぐに辞めるとは思ってもみなかったが、意識が高すぎるあまり起業という道を選んだのだと思う。そこまで向上心が高くなくても「一生務めたい」と思ってくれる社員の方がありがたいかもしれない。(不動産、経営者)
新入社員・若手社員のうちに辞める人が多いということは、多くの企業の経営者・人事担当者が抱える悩みかと思います。これは東京に限った問題ではありませんが、特に東京はそういう人材が多いというお声もありました。
関連情報
セールスアカデミーで開催している、東京会場の新入社員研修については、東京会場新入社員研修をご覧ください。