多くの人事・教育ご担当者様が、新卒社員の教育について頭を悩ませているかと思います。この動画では、毎年多くの新卒社員を育成しているセールスアカデミー代表の宮脇が、新卒社員に教えるべき3つの鉄則について詳しく解説します。
概要
新卒社員に教えるべき「3つの鉄則」
- 評価する立場から評価される立場に変わった
- 仕事を楽しむためには、まず基礎力が必要
- モチベーションは誰かに上げてもらうものではなく、自分でコントロールすべきもの
対談内容
株式会社カウテレビジョン 高橋康徳社長
株式会社セールスアカデミー 代表取締役 宮脇伸二
高橋社長
今回は、新卒社員にまず教えるべき3つの鉄則というものをまとめていただきました。その内容はこちらです。1つ目「評価する立場から評価される立場に変わった」。2つ目「仕事を楽しむためには、まず基礎力が必要」。3つ目「モチベーションは誰かに上げてもらうものではなく、自分でコントロールすべきもの」という3つのポイント、この鉄則についてまとめていただいた宮脇社長に解説いただきたいと思います。
■評価する立場から評価される立場に変わった
宮脇
はい。まず1つ目の「評価する立場から評価される立場に変わった」ということで、学生までは評価する側だったと思います。例えば「どの高校に行こうかな」「どの大学に行こうかな」という風に評価していたし、あるいは「どのゼミの先生の授業を受けに行こうかなあ」とか。あるいは就職活動であれば、「どの会社を受けようかな」あるいは内定をいくつかもらったら、「どっちの会社に行こうかな」ということで、全て評価する側だったんですね。ところがその感覚を持って会社に入るとどうなるか。「この上司はなんか優しくていいなあ」「この先輩はなんかとっつきにくいなあ」といった風に、上司・先輩を評価し始めたり、あるいは「友達が行ったあの会社は、こんなに休みが多くてこんなに福利厚生がいいのに、わが社はこういうのが足りないよね」といったように、評価してしまうんですね。そうではなくて入社した時点で、上司・先輩から評価される、あるいはお客様から評価される立場に変わったという、この位置が変わったというのを、はっきりと最初に認識しておかないと、ずっとお客様感覚で仕事をしてしまうということになってしまいます。
高橋社長
なるほど。そして2つ目ですね。
■仕事を楽しむためには、まず基礎力が必要
宮脇
はい。2つ目は「仕事を楽しむためには、まず基礎力が必要」ということで、仕事を楽しむ工夫はいいと思います。ただ「楽しい、楽しい」って言うほどお気楽なものではないということが多いと思います。
高橋社長
たしかに。
宮脇
スポーツで言えば、たとえばサッカーのチームでレギュラーをとって、そして大会で勝ちたいと。でも普段は地道な筋力トレーニングをしたり、ダッシュをしたり、キックの練習をして、それらって楽しくなかったりしますよね。なので楽しむためには基礎的な力が必要なので、楽しくない、あるいは楽しさを感じられなくても、「いずれ楽しめるんだ」という感覚を持って、最初の1年、2年は、まずは経験をしっかり積み、そして知識を得て、少しずつ楽しめるようになったらそれで充分だという風に思っていただきたいと思います。
高橋社長
「基礎力を積むには楽しくないこともある」ということが、言われてみたらその通りですよね。その先に楽しいことがあると。
宮脇
そうです。それを上司が、あるいは経営者が、早い段階でちゃんと教えてあげないと。「なんか楽しくないなあ。この会社を選んで間違いだったかなあ」「この仕事って私に合わないのかなあ」って勘違いをしてしまって、離職するのは本当にもったいないので。
高橋社長
確かに。楽しい=正しいみたいな思い込みですね。
宮脇
そうです。
高橋社長
ありがとうございます。3つ目です。
■モチベーションは誰かに上げてもらうものではなく、自分でコントロールすべきもの
宮脇
はい。「モチベーションは誰かにあげてもらうものではなく、自分でコントロールすべきもの」ということで、そもそも私たちはモチベーションという言葉を使うこと自体があまり好きではありません。モチベーションが高いか低いかっていうのは、お客様には関係がない話ですよね。なのでモチベーションが低くても、ちゃんと適切にお客様に価値を提供すればそれはそれで良いですし、逆にモチベーションが高くてもいまいちな提案をしていてはダメです。ましてやモチベーションを上司に上げてもらおうとか、先輩に上げてもらおうとか、あるいは「モチベーションが上がりません。だから今日は頑張れません。」なんていうのは全く認められませんから。上司としては、新卒の方に「モチベーションはお客様には関係ない。そして自分でコントロールしなさい。」というふうに指導します。ただ一方で、とは言ってもモチベーションというものはあるので、上司や社長は部下のモチベーションというものは気にしてあげてください(笑)。
高橋社長
なるほど。気にしてあげるけれども、「自分でコントロールするものだよ」と教えてあげると。
宮脇
はい。教えてあげるということです。このサンドイッチといいますか。本人と上司とですね。
高橋社長
この3つの鉄則を早い段階で教えてあげると。
宮脇
そうですね。もう入社直後、あるいは採用段階で「私たちの会社はこういったルールとか考え方を持っているので、こういった考えに共感できる人はぜひ来てください。」「こういう考え方が理解できる人は、きっと良い職場で面白い仕事ができると思います」というのを力強く言っていただくと良いかなと思います。
高橋社長
それがミスマッチの減少につながるんですね。
宮脇
そうです。
高橋社長
今回もいかがだったでしょうか。本当に耳の痛い。毎回毎回ですね、耳の痛いお話ですけれども、かなり的を射たお話だという風に私も感じます。宮脇社長、今回もありがとうございました。
宮脇
ありがとうございました。